ジェイクの部屋
TEACCH 親の為のセミナーでは 5人の自閉症児が参加した。会場には 一人ひとりの特性に合わせた5人の子供たちの部屋が作られていた。子供たちの部屋を比べてみると、それぞれの特性に合わせた工夫があり、構造化(何をどのようにいつまでやるかを子供に示す。)の教科書として使っていただければと思う。 (TEACCH親の為のセミナー、ノースカロライナ州シャロット地区オークデール小学校にて、1999年6月21日から25日に行われた。)
ジェイクの部屋のセッティング
ジェイクは言葉をほぼ普通に話す。多くの構造化は必要としない。充分は指示があれば 自分でできる。普通の社会に入ると問題が多い。細かなことにこだわる。変化、変更に弱い。量の概念が弱い。
ジェイクの部屋の全景
ジェイクのスケジュール。一日分を提示。スケジュールは持ち歩ける。各作業には指示書がある。予定の中止がある所は黄色いポストイットが貼る。(黄色いページを見る)
スケジュールに黄色いポストイットが貼ってある箇所は、黄色いタグのページを見て、中止であることを理解する。
指示書はアルファベット順に 指示書の箱に入れてある。スケジュールに従って、指示書を取り出す。
「ハムスターの世話」の指示書
「ハムスターの世話」まず棚の右上に入っているかごを黄色い画用紙の上に移す。古い餌はゴミ箱に捨てる。新しい餌を白い軽量スプーン一杯分取って餌の皿の中に入れる。次に古い水を捨てる。計量カップの青いテープの所まで水を入れ、コップに注ぐ。餌と水をハムスターの飼育ケースの中に入れる。かごをもとの棚に戻す。
ビデオの片付けの指示書
ビデオのリスト。表の左にビデオのタイトル、右にカテゴリー。カテゴリーはドラマ、子供用、アクション、科学物、旅行など。
「ビデオを片付け」部屋に散らばっているビデオをかごに集める。ビデオをリストに従って カテゴリーごとに整理し ビデオケースに入れる。最後にかごをもとの場所に戻す。
ジェイクのルール。ジェイクのルールがいつもよく見える所に貼ってある。同じものは本人のズボンのポケットにも入れている。➀作業中は必要な時以外は話をしない。②会話は休憩、おやつ、ランチの時間にする。⓷必要な時には、助けを求める。⓸大人へは名前で呼び 何をしてほしいのかを はっきりと言う。⑤大人が話している時は 途中で遮らず、最後まで聞く。
(この項 終わり)